第⒓代代表世話人 福川益則氏(S54・経)

小生58歳の秋、当時私は近鉄不動産の取締役でしたが、前代表世話人の福井正順氏(S56・法)から、次期代表世話人就任を依頼されました。雇われの身分で、超多忙な代表世話人は務まらないということで固辞しておりましたが、よくよく考えてみると、父親がその3年前に亡くなって、家業である不動産賃貸業が疎かになっており、サラリーマンの副業の範囲を逸脱している状況でしたので、同社を辞し家業に専念することとし、代表世話人を拝受いたしました。その吉凶の程は判りませんが、「身を捨ててこそ、浮かむ瀬もあれ」のことばどおり、雇われの身分では味わえない醍醐味とストレスフリーな経営環境を満喫できております。これもひとえに、関西不動産三田会の「一押し」があったからだと痛感しております。

 さて、私が感じている当会の魅力は、「時代を先取りする触覚」を持っていることです。「不動産の証券化」、「200年に一度の買い場」、「インバウンド急拡大」等々、例会での講演の後見事にその通りになっていきました。何れも講師は塾員でしたが、偶然言い当てたのではなく、そうなるよう先導した結果であり、必然に近いと考えております。そして、それらの先導者に人脈が通じていることが、当会の最大の強みかと思います。

 私の代表世話人としての功績はたいして残せませんでしたが、就任当時、元代表世話人の喜多村氏から「福川さんの色、色出さなあきません。」と言われ、「不動産のグローバル化」を意識して海外不動産精通者や海外不動産を扱う上での税務の専門家等の講演や交流の機会を設けました。海外不動産投資は成功するには非常にハードルが高いものですが、ここにきて国内投資においても世界の不動産を俯瞰することが不可欠な時代となってきたように思います。

 最後に、このパンデミックにより、当会の現世話人の皆様におかれては非常なご苦労を重ねられていることとお察しいたしますが、関西不動産三田会が継続して繁栄し、50周年・100周年を迎えられますよう切に願うところであります。

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